岩手日報 H27.12.13 紙面7面 「いわての風」
尾形さゆりさん(盛岡市・音読教室講師) より
緊張する場面で声を出すということは、とても勇気が伴うことだと私は思っている。
音読教室を開く緒方さんは、絵本読みのコンテストを開き、それぞれの朗読を
300人の聴衆から投票してもらうというスタイルでグランプリを決めた。
さすがに、みんな緊張していて、その後に緩んだ顔を見るのが緒方さんは
醍醐味だったとのこと。
尾形さんは、「緊張しないで人前で話せる方法を教えて!」とよく聞かれるそう。
それに対する尾形さんの答えと考え方は次の通り。
・アナウンサーは緊張しないかもと思うだろうが緊張している。
・自身も引っ込み思案で消極的な性格だったので、緊張しやすいほうだったと思う。
→仕事の場で緊張する場でたくさん話す機会をもらったことで抵抗がなくなっていった。
・「伝わる喜び」を感じ、小さな成功を体験を実感することができたことで自信をつける
ことができた。
・言葉に自信を出すためにはある程度訓練が必要。声を出すことに自信がつくと、人前で
話す勇気がもてる。
おおまかにまとめると、こんなところ。やっぱり回数をこなすことと成功体験を重ねつつ、
話すこと、伝えることに喜びを持てるようになることだと感じた。
私自身の経験とも、重ね合わさせていただく。
私は今も人見知りであるし、話下手だ。しかし、以前よりは克服したように思う。
それは、どうしたかと言えば、一つに腹決め・覚悟だったと思うし、二つに笑顔でゆっくりと
自分が伝えたいことを話すことに集中することだった。
機会があって、ある弁論大会で数百人の前で話さなければならなかった。
とても、緊張したが、以上の点を持って臨んだ後は充実感でいっぱいだった。
その後から、話すことへの覚悟と緊張感が少しずつ減っていった。
むしろ、仕事上も誰かが話さなければならない時は買って出ても話そうという気になった。
今回、たまたま緒方さんの記事に出合い、新たに勇気をもらうととともに、今後は
もっとうまく話せるように訓練という視点をもって話したいと思った。
ところで、尾形さんは最近の子どもは大きな声で話せないと指摘する。
それは、大きな声で話せる環境やチャンスが減った環境的要因と考えられている。
大人になればプレゼンとか、上手く話さなければならないことが増えてくる。
今後は話すことの訓練がより重要になって来ると思われる。
何だかオリンピック獲得に向けた東京都の猪瀬前知事のスピーチ、安倍首相の
スピーチを思い出す。
尾形さんは、来年は子どもからビジネスマン・高齢者など幅広いターゲットに
「滑舌能力検定」という事業をスタートさせる。
自分のスキルを検定してもらえることは励みになる。
グローバル社会になり上手く話せることの重要性が増しつつあると感じる。
ことせ音読教室
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