岩手県の盛岡市にハンバーグレストラン「ベル」というお店がある。
意外と知られていないが、こちらのお店はびっくりドンキーの1号店なのだ。
そのお店で定年後、11年間ドアマンとして活躍してきた佐々木重政(73)さんが
今月末引退されることが大きく取り上げられた。
佐々木さんは定年後にお店に復活するにあたり、他店で鉄製のドアが開閉が
たいへんだったことから、びっくりドンキー唯一のドアマンを志願した。
盛岡という本州一寒い街でどんな気候の日も立ち続けた。
そんな働きぶりの中で顔見知りも増え、通行人からも声をかけられ、
時には人生相談をされることもあったという。
佐々木さんは人を元気にするのが好きで、不機嫌なお客さんにも笑顔で帰ってほしい
そんな願いがあったそうだ。
これこそ、一流のサービス業の本質、根底ではないかと思う。
人を想う気持ちを、身体や行動や笑顔に表し、それを続けていくこと。
地味で地道だと思うかもしれないけれど、なかなかできないことだと思う。
そんな、積み重ねが人から信頼されていく。
この人に合いたい、この人のサービスが受けたいと思えるような仕事人が
私は何よりも素敵だと思う。
私もこのお店は何度か利用しているが、残念ながら佐々木さんの勤務時間帯に
出くわしたことがない。
きっと、お客さまだけでなく、多くのスタッフの追う背中だったと思う。
佐々木さんは昨年新しい運動を趣味とし、150歳まで生きるとしている。
どんな人間が輝いているかと問われたら、私は思いを持って前を向き続けている人と
応えたい。
岩手のファミレスに素晴らしいサービスマンがいることを誇りに思う。
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