読者から思った漠然としたこと 障がい者と世界観
ぼくの命は言葉とともにある/福島智/致知出版社(北方謙三)
世界初の全聾、全盲の大学の常勤教授福島智さんと、北方謙三さんの対談
福島さんのしなやかで、柔らかい強さ。同時に北方謙三さんの彼に対する繊細で、優しくて、誠実な態度。自分の貧しい人間性が恥ずかしくなった。 pic.twitter.com/TJE32Ow0UG
— 中島浩光 (@naka_hiromtsu) January 18, 2019
私が、この本を古本屋で手にした時、この2名の著者、対談者は
私から遠い存在で、どんな話が展開されたかとても気になり購入しました。
根っから小説を読まない私ですが、北方謙三さんの名前だけは知っていました。
福島智さんついては、全盲ろうの東大教授ということで、恥ずかしながら
初めて名前を知り、どのような価値観をお持ちの方か気になりました。
対談というものは、個人の価値観の投げかけをすること、
また共通認識や互いの違いを認め合うものだと思います。
まず、どちらも今ある姿は偶然にたどり着いたのではなく、
もがき悩み、または人との出会いや努力したことでのひらめきから
生まれたもんだと感じることができました。
ここでは、福島さんについて書かせていただくと、視力聴力は成人前に
失ってしまった中途な障がいですが、運命に苦しみながらも、
ひたすら可能性を追いかけてきて今があると感じます。
価値観とは世界観と表したほうがいいと思いますが、
何故、障がい者はハンディがあるとか、いまだに差別のことが
取り上げられることもありますが、
健常者と言われる人より世界観が豊かでしかも、その表現のしかたが
周りにもよく伝わるとういうことが明らかです。
それは、全力で言葉やしぐさ、動作に自分の思いを表すからとも
思いますし、自然に自分の世界観を作り上げ、周りと重ねることで、
社会に参加されているのだなとそう感じました。
ただ、世界観については、福島さんも北方さんもとても豊かで、
強いものを持っている!
例え、見えなくても聞こえなくても、世界観が通じ合えばお互いが
理解できることを感じ取りました。
自分はどう生きてきたか、どう生きていくのか、今一度問い直してみたいと思います。