セブン‐イレブンの「16歳からの経営学」―鈴木敏文が教える「ほんとう」の仕事勝見 明 (著), 鈴木 敏文 野中 郁次郎
古い本ではありますが、成長と安定経営を続けるセブンイレブンからは
学ぶものが多いと思います。
ここ最近は、深夜営業の問題とか、店舗運営の在り方や働き方改革など
新たな時代の壁にもチャレンジしていくセブンイレブンから、
人の心をつかむ仮説力を学びました。
私のような、東北の田舎の地域に住んでいても、もはやセブンイレブンは
当たり前の日常利用できるお店になりました。
そのたくさん存在するセブンイレブンも、お店の中を凝視してみれば
店舗ごとに陳列している売れ筋商品や取扱商品が違うことに
気づきます。
この本からは、その店舗ごとにオーナーから高校生のバイトまでもが
同じ立場で商品をPOSシステムという独自のシステムで毎日、
商品を発注することで、お店ごとのオリジナリティがあることが
分かります。特にオーナーよりも学生バイトが発注ができる場合があること
が書かれていて、それは日常のコンビに利用者・生活者であるバイト店員が
より客の立場になって商品のニーズを把握できるというバイトの視点の
強さが伺えます。
著書の中でセブンイレブンの鈴木会長(当時)は、商品を発注・販売するに
あたっての仮説を立てることの重要性について説かれています。
ここで、とても重要なことは売り手側でなく買い手側の立場に立って
物を仕入れるということです。売り切れで買えなかった人が出た場合は
お店は完売で一定の利益が得られますが、買えなかった人は不満になると
同時にもっと仕入れれば、買えなかった人も買えてもっと売り上げは
上がっていたことになります。
そういう面では、前日までの売り上げデータをもとに翌日以降の仕入れに
どの商品をどのくらい仕入れるか、また売れていない商品に見切りを
つけるかということは大事な要素だと思います。
そこで、さらに大事なことは、明日は昨日・今日の延長にあるわけではないので
潜在的ニーズへの働きかけ・お店からの提案も大事になると思います。
ここで問われるのが仮説力です。
例えば、セブンイレブンではこんなこともあるそうです。2月であっても、寒さが緩んだ日には夏の定番の冷やし中華を提供してみる。
そうすることで、暖かさを感じたお客さんからは食べてみようかという
流れにも通じていくということにもなります。
これは、固定概念で考えていたらできない仮説だと思います。
どんな時に、どんな物が喜ばれるのか、売れるのか、
どんな気候で、どんな地域で、どんな人たちが住んでいて、あるいは働いて
いて…と考えれば仮説の枠も広がるとも思います。
常にお客様の目線を考え、仮説を立て続けたからこそ現在のコンビニ・小売り
業界のトップに常にあるのだと思います。
どんな職業においても仮説をたてることは大事で、しかもそれはチャレンジで
あるから失敗もあります。だからこそ、その失敗を検証して次の仮説に
練り上げていけばいいものができるのではないかと思います。
私の今の仕事も、この流れが大事であろうと思います。
個人も企業も変化し続けるニーズに仮説を立てて、提案していくことで
成長し続けるのではないかなと思いました。
私は地域情報のブログも運営していますが、そのブログにもこの仮説力を
活かしたいと思います。
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