日本橋高島屋コンシェルジュの最高のおもてなし/
敷田正法著
私は、おもてなしとかホスピタリティという言葉や、
行為そのものが好きです。
来年は東京オリンピックが開かれ、多くの外国人がやってきます。
また、日本は少子・高齢化で人口が減少し、今後は多くの
外国人が来訪されるでしょう。
そんな、これから日本人が築いてきた『おもてなし』の心遣いが
問われるだろうと思います。
この日本橋高島屋コンシェルジュ・敷田正法さんの著書は、
おもてなしとは何か、それを支えるマインドとは何か
目から鱗が落ちるような本でした!
おもてなしにマニュアルなどない!
おもてなしとサービスは混同してしまうこともあるかもしれません。サービスとは、例えば介護保険サービスというようにお金を支払えば
当然にやってもらうことを言います。
ですから、おもてなしと言えば、サービスを土台にお客様を満足させるための
接遇であろうと思います。
敷田さんは、いわば高島屋の玄関そのものと言えると思います。
その玄関とは、萬の窓口と言えるのですが、
お客様に問われたことは、直接お店に関係なくても
お客様の立場でニーズを汲み、答えを導く姿勢に素晴らしいと思いました。
例えば、お店にない商品を問われても、近くのライバル店にあることを
紹介したり、しかも道のりまで教えたり。
近くの美味しいレストランを聞かれれば、おすすめメニューや混まない
時間帯まで紹介してあげたりなど。
これは一見、仕事に関係のないように思いますが、これこそ感動を産む
おもてなしだと思います。
この人に合いたいと思えるようなおもてなしは、そのお店の信頼につながる
ことは間違いありません。
敷田さんは、高島屋の生きた商品であり、お金で買えない素晴らしいおもてなしです。
きっとマニュアルを作ってその通りに動いただけでは、出来る仕事ではありません。
しかも、このような多様なニーズに的確に対応するには、知識が必要です。
敷田さんは自分の時間で勉強をし、対応力を積み重ねています。
これがAIロボットにできるでしょうか。
人間だってアップデートできる、きっと外国人の方々も含めて心を
動かすことのできる『技術』は、それこそ裏も表もない、
おもてなし!だと思います。